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製品レビュー

ねこし連載「耳をふさがない!今月のながら聴きBEST BUY」〜ソニー「LinkBuds Clip」レビュー

ソニー初めてのイヤーカフ型!アクセ感覚で一日中一緒

ねこし
2026年3月12日更新
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    ねこし

耳をふさがないから周囲の音も聴こえる「ながら聴き」にピッタリのオープンイヤー型イヤホン。オーディオレビュアーのねこしさんが、お気に入りモデルを厳選してレビューする新連載「耳をふさがない!今月のながら聴きBEST BUY」。第1回はソニー初となるクリップ型「LinkBuds Clip」をご紹介します。

【イントロ】オープンイヤーは聴くぞと構えず、日常に溶け込む

耳を塞がない、ながら聴き――。

イヤホンといえばとにかく遮音性が求められていた時代もありましたが、最近のトレンドは、音楽を「聴くぞ!」と構えるより、生活のBGMとして「紛れ込ませる」スタイル。有線イヤホンが必需品になり、ワイヤレスイヤホンが一般化され、これからは耳を塞がないイヤホンが当たり前になっていくではないかと思っています。

実際にオーディオ好きではないユーザーが爆発的に増えているのがこのジャンル。そんな「ながら聴き」界に、ソニーから待望の新モデルが登場しました。

今回の新作「LinkBuds Clip」は、まさに今のライフスタイルをアップデートしてくれる一耳です! 日頃から数々の製品を使い倒している「ながら聴きヘビーユーザー」の私が、その実力をじっくりレビューしていきます!

  • オープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン
    Sony
    LinkBuds Clip
    ¥OPEN(実勢価格¥29,700前後)

【デザイン/装着性】アクセ感覚で、横になっても大丈夫!?

まず、ながら聴きにおいて重要視されるポイントの一つが装着性です。ネックバンド型、フック型、そしてクリップ型と呼ばれる3タイプが現在主流になっている形状です。それぞれの形状によさがあり、用途や手に取るユーザーによってオススメが異なるのですが「LinkBuds Clip」はまさに名前の通りのクリップ型。

  • イヤカフのように耳に挟んで装着します。

これまでのクリップ型は耳の大きさによって合う合わないがありましたが、「フィッティングクッション」のおかげで、誰でもシンデレラフィットしやすくなりました。ガッチリとしたホールド感を求めてキツい装着性にすると、どうしても耳の大きい方など、着脱に痛みを感じる方も多かったと思います。LinkBuds Clipなら少し余裕を持たせた上に付属品で微調整できるのは、この製品ならではの新しい工夫。私自身も周囲に幅広くオススメしやすい製品だなと感じます!

  • 付属のフィッティングクッションで装着性の塩梅を調整できます。

一般的なサイズからすると女性らしく小耳な私が装着してみて思うことは、首を振っても、ゴロゴロしてもズレない。日常では乗り換えの際に急いで走ったりしても全然平気な安心感があります。驚いたのは、そのまま寝っ転がっても干渉しないこと。つけているのを忘れる⋯。というより「体の一部として固定されている」感覚がありました。音のフレグランスと謳われるだけあって装着してみると香りと同じように日常と自分好みの音楽や音声がシームレスに楽しめる、そんな自然さがありますね。

カラーバリエーションも豊富な4種類から選べるのが嬉しいです。王道なブラックだけでなく淡いトーンで統一されたラベンダーやグリーンのカラーが他にはない色味で、KAWAIIです。どれも肌馴染みがよくて、性別や年齢の壁を超えて誰にでも似合うボーダーレスさ。「自分には派手かな?」なんて心配もいらないくらい、どんなファッションにもスッと溶け込んでくれます。

  • ラベンダーはケースもかわいいです

デザインについてはどうでしょうか――。

指先でつまめるころんとしたケースの外観は非常にコンパクトで、艶のある仕上げがとても美しいです。光沢のあるものは指紋がつきやすいという懸念点も従来の製品ではありましたが、指紋が目立ちにくいかつ少し汚れがついたときもサッと拭き取るだけで元通りになるというメリットが。傷が気になる方には別売りの専用ケースカバーも販売されており、前途のフィッティングクッションも付属しているため手持ちのイヤホンと別の色味を組み合わせることでバイカラーなより自分だけのオシャレアイテムとして楽しむこともできます。

本体は従来のモデルよりブリッジが長めで、装着しやすさもUP。その絶妙な長さのおかげで装着までが非常にスムーズ。指先での扱いとなるケースからの取り外しは電車でヒヤッとする場面もありますが非常に安定感があります。ここは非常に考えられているなと感動する部分。本体の重量はわずか6gで付け心地も軽く正面からのでっぱりもあまり感じません。

  • 実測した様子

【機能】アプリ連携が優秀すぎて、もう戻れない

このイヤホンのすごいところは、その時の状況に合わせて「聞こえ方」を自由自在にカスタムできること。 本体をポンポンとタップするか、専用アプリ「Sony Sound Connect」を使うだけで、3つのモードをサッと切り替えられます。

  • 「スタンダード」
    まずはこれ。音楽も動画も、ソニーらしいバランスのいい高音質で楽しめる基本のモードです。
    「ボイスブースト」
    「騒がしい場所だと、推しの声が聞き取りにくい……。」そんな時に。人の声だけをグッと強調してくれるので、駅のホームや街中でも、お気に入りのYouTube配信やPodcastが驚くほどクリアに聞こえます。
    「音漏れ低減」
    電車やエレベーターなど、周りの目が気になる場所の強い味方。音の広がりをあえて抑えることで、お気に入りの曲を楽しみつつ、周囲へのマナーもしっかり守れるモードです。

なかでも、YouTubeなどの動画視聴をよくする方にぜひ試してほしいのが「ボイスブースト」モード。これをオンにすると、コンテンツ内の人の声だけがグッと一歩前に近づいてくる感覚があり、驚くほど言葉が聞き取りやすくなります。私自身が特に効果を感じたのが移動時の騒音環境下。耳を塞がないからこそ周りの音が大きいと声が埋もれてしまいがちなんですが、それが一切ない。通勤や通学時に電車のなかで動画を観る、という方には本当に使って欲しいモードです。

  • アプリはパッケージにプリントされているQRコードからインストールできます。

こうしたオープン型のイヤホンで一番気になるのが音漏れ問題についても、いくつかの場面でのテストでは驚きの結果になりました。静かな部屋で「音漏れ低減モード」を使えば、わずか15cm横にいても「何か鳴っているかな?」とすら気づかれないほどの無音レベルを保てます。また、騒音のある電車内などでは少しボリュームを上げてみても、外に音が響きすぎる心配をせずに密閉型のイヤホンに負けないくらいの没入感を楽しむことができました。周りの目を気にせず、自分の好きな世界に浸りながら移動時間を過ごせる絶妙なバランスに仕上がっています。

【音質】動画も音楽もこれ一台。声が届く新感覚のリスニング体験

音質については、耳を塞がない「ながら聴き」タイプにありがちな音の薄さを感じさせない、音楽性の高い仕上がりになっています。低音は決して強すぎず、かといって物足りないわけでもない、軽快にポンポンとはずむような心地よい鳴り方が特徴です。全体的にスピード感があって音がモタつかないので、聴いていてとても気持ちが良く、音の輪郭もはっきりと掴むことができます。

特に皆さんに体感していただきたいのが、音の広がり方です。不思議なことに、耳の中からではなく、自分の前方に向かってパッと空間が広がっていくような感覚を楽しめます。ピアノの繊細なタッチなども驚くほど綺麗に響くんですよ!実際にいくつか聴いてみましたが、どれも音がクリアで、一音一音が立っている印象を受けました。

静かなお部屋でリラックスしながら聴くにはこの透明感が本当にぴったりですし、ピアノの旋律が美しい曲やポップスとの相性は抜群と言えます。また「ボイスブースト」をオンにすると、歌声や話し声がさらに一歩前に出てきます。動画視聴はもちろんですが、歌ものでもボーカルがぐっと強調されるので、歌詞を大切に聴きたい時にも最適ですよ。

  • 傾向チャート
  • 傾向表

◇◇◇

今回から始まった ねこし連載「耳をふさがない!今月のながら聴きBEST BUY」、いかがでしたか?
「ながら聴き」は私にとっても生活に欠かせないツールだからこそ、忖度なしにしっかりと向き合い、その価値をジャッジしていきたいと考えています。

今回の『LinkBuds Clip』は、これまでに発売されたどの製品よりも、音楽を聴く体験以上に日常に溶け込む体験を色濃く感じさせてくれる一耳でした。これからこの連載を通して、どんな素敵な製品と出会えるのか私自身も今から楽しみで仕方がありません!

製品プロフィール

オープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン
Sony
LinkBuds Clip
¥OPEN(実勢価格¥29,700前後)

SPEC ●通信方式:Bluetooth Ver.5.3 ●対応コーデック:SBC、AAC ●ドライバー口径:10mm ●連続再生時間:約9時間(ケース込み約37時間) ●質量:約6.4g(片耳)、約42g(ケース部) ●付属品:フィッティングクッション、充電ケース、USB Type-Cケーブル

【執筆者プロフィール】
ねこし

「初めてイヤホンを探す人を沼に引き摺り込みたい♡」をテーマに活動するオーディオレビュアー。イヤホン専門店PRスタッフやメーカー広報・代理店営業を経て、業界10年目を機に現在はフリーランスとして活動している。初心者向けのカジュアルなポータブルオーディオを中心に、モニタースピーカーなどホームオーディオの世界も勉強中。

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