■自転車ルール変更で「イヤホンの常識」が変わる
2026年4月から、自転車の交通違反にも「青切符制度」が導入されることになりました。
この変更によって、これまで曖昧だった「運転中のイヤホン使用」が、取り締まりの対象になることはご存知でしょうか? 違反をすると、5,000円の反則金を支払わなくてはなりません。あらかじめ、ルールを知っておく必要があります。
警察庁「自転車ルールブック」には、下記のように記載されています。
自転車に関するルールの中には、公安委員会が個別に規定しているものがあります。傘差し運転や、イヤホンをつけて周りの音が聞こえない状態での運転※は、全ての都道府県で禁止されています(法第71条第6号)。
=中略=
これらに違反すると、公安委員会遵守事項違反(反則行為)として、反則金(5,000円)の対象となります。
※ただし、イヤホンを片耳のみに装着しているときや、オープンイヤー型イヤホンや骨伝導型イヤホンのように、装着時に利用者の耳を完全には塞がないものについては、安全な運転に必要な音又は声が聞こえる限りにおいて、違反にはなりません。
>>>警察庁「自転車ルールブック」より
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/portal/pdf/guide_traffic-rules.pdf
つまり、「イヤホンをしているかどうか」ではなく、「周囲の音が聞こえる状態かどうか」が問われているわけです。
このルール、正しく理解されているかというと、そうでもないようです。NTTソノリティによる調査では、約9割の人が「理解している」と答えた一方で、実際に正しい基準を選べたのは約1割にとどまったそうです。
>>>NTTソノリティ『nwm(ヌーム) 自転車の安全利用と「青切符制度」に関する意識調査』より
https://nwm.global/blogs/special/260330
意識調査に対する回答では「片耳ならOK」「両耳はNG」といった曖昧な認識が多かったそうですが、実際の交通ルールの本質はそこではなく、重要なのは「聞こえる状態かどうか」ということです。
この新しい交通ルールのもと、解決策として注目されるのが「オープンイヤー型イヤホン」です。もちろん、安全な運転に必要な音が聞こえる状態であることは絶対条件なので、使用方法には最大限、配慮する必要があることは付記しておきます。
■オープンイヤー型イヤホンをお薦めしたい3つの理由
オープンイヤー型イヤホンの最大のメリットは、なんといっても耳穴を塞がないことです。
カナル(耳栓)型とは異なり、耳穴を塞ぐことがないので、周囲の音も聴き取ることができます。だから、音楽の楽しみ方が変わります。環境音とともに音楽を楽しむ行為は、新しいリスニング体験です。普段の街歩きがグッと楽しくなります。また、ご家庭での家事やオフィスワークでの「ながら聴き」にも最適です。さらに、適切な使い方をすれば、より安全性高く、外出先でのランニングや自転車の利用にも活用できます。
ちなみに、耳を塞がない構造だと音漏れが気になるかもしれませんが、外部への音漏れを打ち消す技術を搭載しているアイテムが多く、極端に音漏れを気にする必要はありません。

推薦モデル①
nwm「nwm DOTS」
NTT独自のテクノロジーとして、音漏れを抑えるPSZ技術、通話をクリアに届けるMagic Focus Voiceを搭載。おしゃれなルックスからは想像できない完成度!
次に、装着性のよさも大きなポイントです。
仕事や家事のあいまに、長時間つけることを考えると、耳穴への圧迫感がストレスになる方もいらっしゃるかもしれません。ずっとつけていられれば、スマホやPCを取り出さなくても、通話などのコミュニケーションやリアルタイム翻訳などの便利なAI活用もできるモデルもあって、とても利便性が高いです。
最後に、オーディオファンのみなさんにとって、音質面でメリットがあることも押さえておきたいポイントです。
オープンイヤー型には、振動板の動きが耳道内の空気圧に過度に影響されにくい、という利点があります。
オープンイヤー型に対して、カナル型に比べると低域の量感が物足らない、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、スピーカーで聴いているような「自然な鳴り方」や「広い音場表現」は、耳を塞がないからこそ実現できるもの。オーディオファンは、実は音質面でこそ注目すべきです。聴き疲れしにくく、空間オーディオと相性がいいことも特長です。ヘッドホンに密閉型とオープンエアー型のふたつの方式が併存していて、用途に合わせた使い分け、そしてそれぞれの音のファンがいるように、イヤホンもまた、カナル型とオープンイヤー型が併存する未来が確実に見えてきています。このあたり詳しくは別途、記事にしたいと思っています。

推薦モデル②
SHOKZ「OpenDots ONE」
対向配置のデュアルドライバーと独自のソフトウェア設計で、小さな体積で迫力のあるサウンドを実現しています。左右を自動で判別してくれるのも便利!

推薦モデル③
Baseus「Inspire XC1」
ダイナミック型とBA型のハイブリッドドライバー搭載で、Sound by Bose。ボーズが音質監修を施した高音質モデルです。
■オープンイヤー型、骨伝導と空気伝導
現在、耳を塞がないオープンイヤー型イヤホンは、さまざまな選択肢から選ぶことができます。
まず、音の伝え方は大きく分けて2つの方式があります。
①骨伝導方式

これは骨に振動を当てて音を伝える方式です。こめかみ(側頭骨)などにイヤホンを当てて振動させることで、内耳にある蝸牛という振動を伝えて、脳が音を認識する仕組みです。周囲が騒がしくても再生音が届きやすく、外部への音漏れが少ないのがメリット。防水設計にもしやすく、スポーツ用途としては最適です。いっぽうでデメリットとしては、人によって振動がくすぐったいと感じられること。また、一般的なイヤホンに比べると音質面には限界があり、低域が損なわれやすいことが挙げられます。とはいえ、昨今は空気伝道方式とのハイブリッド仕様のアイテムも登場していて、着実に進化しています。
②空気伝導方式

スピーカーと同じで、空気を振動させて、鼓膜経由で音を伝える方式です。耳穴のすぐそばにドライバーを配置して、ピンポイントで音を届けます。骨伝導方式に比べて音質面では優位で、より全帯域がバランスよく、クリアに聞こえやすいメリットがあります。デメリットとしては、騒がしい環境では再生音が届きにくく、音量を上げすぎると音漏れしてしまうこと。とはいえ、昨今の多くのモデルは、外に漏れる音をキャンセリングする逆位相の音を当てる機構を採用していて、街歩き程度なら音漏れはほとんど気にならないでしょう。

推薦モデル④
SHOKZ「OpenRun Pro2」
スポーツイヤホンの最高峰。骨伝導ドライバーと、低域再生用の空気伝導ドライバーをハイブリッドで搭載したハイテクモデル。
■オープンイヤー型、イヤーフックとイヤーカフ
次に装着スタイル、こちらも大きく分けるとイヤーフック方式と、イヤーカフ方式があります。前者の変形として、左右のイヤホンをヘッドバンドやケーブルで一体化したアイテムもあります。
●イヤーフック方式
●イヤーカフ方式
最近は「アクセサリー感覚」で装着できるイヤーカフ方式の人気が急上昇しています。2026年にソニーもついに、このカテゴリーに参入しました。

推薦モデル⑤
SONY「LinkBuds Clip」
ソニー初となるイヤーカフ方式。アーチ部分をタップ操作することで「音漏れ低減」など、3つのサウンドモードを呼び出すことができます。
これまでオープンイヤー型は、スポーツ向けとしては定番でしたが、普段使いのイヤホンとしては、サブ的な存在でした。
もちろんノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンは、静けさの中、音楽を楽しむ用途としては、今後も王道であることは変わりません。しかし2026年は、オープンイヤー型が、もうひとつの主役へと躍り出ることは間違いありません。
ぜひ交通ルールの見直しをきっかけに、カナル型とオープンイヤー型の2台持ちへ。イヤホン環境も見直してみてはいかがでしょうか?


